ネイリストが解説!正しい爪の切り方と6つの注意点

みなさん【爪】をどうやって切っていますか?
もしかしたらあまり何も考えずに切っているという方も多いのではないでしょうか?
もちろん生活していくためだけならそれでも構いません。しかし、美しい爪を保っていこうと言うのであれば少しコツがいります。
正しい爪のお手入れ方法を覚えればキレイな爪を維持していくことはそんな難しいことではありません。
キレイな爪はあなたの印象も良くしてくれますのでぜひとも美しさを保ちたいところですね。
この記事ではネイリストがプロ流の正しい爪の切り方、キレイな爪を維持していくためのポイント、一般の人がミスしてしまいがちな注意点などを解説していきます。
決して難しいことではありません。誰にでもすぐに実践できる内容ばかりですのでぜひ実践して美しい爪を手に入れましょう。
このページの目次
やってはいけない爪の切り方
実は無意識の間に危険な爪の切り方をしてしまっている方がたくさんいらっしゃいます。私も初めて知った時は驚きました。
- 深爪
- バイヤス切り
- 爪の白い部分に沿って切る
みなさんもこんな切り方していませんか?
『えっ!?』と思われた方も大丈夫です。私も初めはそう思っていました。ではまずなぜこのような切り方をしてはいけないのか?から知っていきましょう。
深爪
深爪の方が好きという方もたくさんいると思うのですが、実は大変危険です。
爪を切りすぎると肉と爪が接している部分【爪床】がむき出しの状態になります。この爪床には毛細血管が集中しており、大変デリケートです。本来ここを守るための爪なのですが、深爪によりダメージや外傷を与えてしまうと感染症のリスクが高まってしまいます。
また爪自体にも負担がかかり変形の原因にもなります。深爪によるトラブルには以下のようなものが挙げられます。
化膿性爪囲炎
指先に起こる細菌感染症の一つ。爪の周りが赤く腫れ、痛みを伴います。放置しておくと爪を切除しなければいけなくなることもあり、激痛を味わうことになりますがほとんどの場合適切な処置をすれば大事には至りません。
なってしまった場合、早期に治療を行いましょう。
陥入爪(でこぼこ爪)
爪の角が皮膚に突き刺さる現象。重症の場合には出血や痛みで歩行困難になることもあります。
この後解説する【巻き爪】も良く似た症状です。
バイヤス切り
これは爪の両端の深い部分まで切ってしまう切り方です。
この部分がなくなると爪の強度が落ち、痛みやすくなります。角は落としすぎないようにしなければいけません。以下のような症状の原因にもなりますので気をつけましょう。
巻き爪
皆さんもよくご存知だと思いますこの巻き爪の原因は間違った爪の切り方によるものでもあります。
爪が変形してしまい、指の肉に食い込んでしまいます。痛みに悩む方も大変多いので予防として正しく爪を切ることは重要なことです。
爪の白い部分に沿って切る
ほとんどの方がこれが正しいと思い込んでいるのではないでしょうか?
実はこれも深爪やバイヤス切りになりますので良くありません。また爪の白い部分は人により個人差があり爪先にしかない方もいますし、かなり深くまで白い部分がある方もいますのでこれを目安に切るのはいい方法とは言えないのです。
以下が爪を切った際の正しい形ですのでみなさん気をつけましょうね。
正しい爪の切り方と削り方
それではネイリストが教える正しい爪の切り方を解説していきます。基本的には3つのポイントがあります。一つひとつ解説していきますのでよく読んで覚えておいて下さいね。
1.爪の端から切る
爪は意外とデリケートですのでいきなりバチンと切ってしまうと割れてしまうこともあります。
なるべく爪に負担をかけないように少しづつ切っていくのが正解です。
真ん中ではなく、端の方から慎重に優しく切っていきましょう。焦らずゆっくりとがポイント!
2.角は切らない
爪はまっすぐ横に切っていきます。角まで落としてはいけませんよ。
爪は角の部分が一番弱いので割れてしまう恐れがあります。
角は切らずに横に一直線に切っていきます。
3.最後にやすりで角を丸める
角は切らないのですが、そのままでは引っかかって怪我をしたり、割れたりしてしまいますのでやすりを使って角を丸くしていきます。
この爪の形はスクエアオフというもので強度が一番高い形なのです。
下の画像を参考にスクエアオフに整えましょう。深爪やバイアスはダメですよ!
やすりを使う際には以下のようなことに注意しましょう。
爪に対して45度の角度で使う
爪を削る訳ですので雑にするのは厳禁です。力の入れすぎは割れや二枚爪の原因に。
やすりは軽く持ち、爪の下から45度くらいの角度で爪に当て優しく削りましょう。
目の粗いものから順番に
爪やすりの多くは表と裏で目の粗さが違います。基本的には目の粗いほうから使い、細かい方で仕上げていきます。
ネイリストがよく使うエメリーボードは粗さ(グリッド数)180~240Gであり、180Gくらいが使いやすくおすすめです。
爪が薄い・割れやすい方は240Gのものでも可能です。
一定の方向に動かす
ガーっと削ってしまうと確実に爪が痛んでしまいます。
左右に動かして削るのではなく、(右から左、右から左)のように一定方向に動かしながら削りましょう。
大切なことですのでもう一度説明しますが、力を入れすぎず優しくやすりがけは行って下さいね。
ここで解説した爪の切り方ですがネイリストはもちろん医療や看護、介護の現場でもマニュアルとして採用もされています。
爪を切るのに最適なタイミング
ベストは入浴後
お風呂上りは爪が柔らかくなっており、爪を切った際の負担も一番すくないので爪を切るのに最も適したタイミングです。
また汚れも落ちており、清潔ですので感染症のリスクも少なくできます。
多くの方がお風呂上りに爪は切ると思います。もし、それ以外のタイミングでしているのならできれば入浴後に爪は切るようにして下さいね。
ぬるま湯に手を付けておく
でもどうしてもお風呂上りには切れないという方もいるかもしれません。そういった時は洗面器などにぬるま湯を貯め、5分ほど手を浸しておきましょう。
これで爪を柔らかくすることができます。
石鹸などをお湯に溶かし、爪や指先をキレイにしておくとなお良しです。
とにかく乾燥しているときに切るのが一番良くありません。バチンとすごい衝撃が来ますよね?かなり負担がかかっているのです。
1~2週間に1回
爪は1日に約0.1mmのスピードで伸びていきます。年齢や個人差で多少の誤差はありますが、2週間もすると2,3mmも伸びていますので切り時です。
長くなるにつれ、折れてしまうリスクも高くなっていきますので早めに切るように心がけましょう。
最低で2週間に1回は爪を切ることをおすすめします。もちろん深爪などにならなければ毎週でも構いません。
道具選び
爪は色々な道具を使って切ることができます。代表的な4種を紹介しておきます。それぞれに違った特徴がありますので覚えておきましょう。
一般的な爪切
みなさんもほとんどの方が持っているのがコレですね。大きさは様々ですが一番爪に負担がかかりやすい道具です。
自分の好みで選んでも全く問題ありません。しかし、洗浄を定期的にして常に清潔にしておくことは忘れないようにしましょう。
ネイルニッパー
ネイリストが使うプロ用のネイルニッパーです。数百円~高いものだと何万円もするものまで価格帯は色々で切れ味や材質が異なります。
切れ味が良い方が爪への負担は少ないので高いものの方がいいわけではありませんが、きちんと切れるものを選びましょう。
量販店などでも購入できますので一般の方も手に入れることが可能。
爪やすり
爪を削る道具。角を丸めるときに使用します。表と裏で目の粗さが違うので粗目で削って細かい方で仕上げるというのが基本的な使い方です。
粗い目は一度にたくさん削れますが爪は傷みやすく、細かい方は何度も削らないといけませんが負担が少ないので使い分けるようにして下さいね。
エメリーボード
ネイリストが現場でも使用するプロ用のやすりです。目の粗さが様々で種類が沢山ありますので何種類が持っておくと便利なアイテム。
爪の負担も少なくキレイに整えることが可能です。こちらも量販店や通販での購入が可能です。
バッファー
爪切りと合わせて持っておきたいのがこのバッファーと言われるものです。スポンジ質でできており、爪を磨く道具です。
こちらも表と裏で粗さが違い、粗い方から順番に使ことで爪は驚くほどにピカピカになります。
お仕事上、ジェルネイルなどはできないという方も磨くだけできれいな爪になれますし、価格も数百円と安価なのでぜひ使って頂きたい女子力向上アイテム
ネイリスト流の爪の切り方
みなさんが爪を切るのとプロであるネイリストの爪切りとは少々違いがあります。ネイリストはどのようにどんなことに気をつけて爪をお手入れしているのか解説していきます。
もちろんこの方法でないといけないということではありませんが参考になるとは思います。
負担大の爪切りは使わない
基本的に先ほど紹介した爪切りやニッパーは使用せず、エメリーボードやファイルで爪を削ってお手入れするのがネイリストの基本です。
爪をキレイにする職業ですので自分の爪が汚いわけにはいきませんので最新の注意を払っています。
少し時間はかかりますが全て削って仕上げます。これが一番爪に優しいのです。
・80G(粗目) スピーディーに削れますがその分、爪への負担も大きく注意しないと二枚爪の原因にも。
・180(万能) 一番使い勝手がよい。みなさんにもこれがおすすめです。
・240G(細かめ) 仕上がりが一番キレイで滑らかですが、時間がかかります。またボードが痛むのも一番早いです。 ネイリストとしても180Gくらいが使いやすいのでおすすめですよ。
足の爪は特に気をつけ巻き爪の防止を
足の爪は手に比べて分厚いので大変です。ネイリストも足の爪に関してはニッパーを使うことが多いです。
切り方は手と同じで角は残して直線的に切り、最後に角を削ります。
親指は特に体重がかかりやすく巻き爪の危険が高いので深爪は絶対にしないようにしてましょう。
ネイルオイルやハンドクリームで保湿
爪を切った後はお手入れも欠かさずします。ネイルオイル(キューティクルオイル)やハンドクリームを使い爪と指先をマッサージします。
乾燥が爪にとっては一番良くありません。しかし色々なものに触れ乾燥しやすいのも指先ですので爪切り後や入浴後には必ずお手入れをします。
3種類ほどネイリストがおすすめするケアアイテムを紹介しておきます。
アボプレックス キューティクルオイルトゥーゴー
出典元:@cosme様
各種天然オイルとエモリエント成分レシチンの働きで甘皮や爪に潤いを与え、保湿してくれるネイルオイル。
健康的な爪を維持していくのにおすすめな一品。アボプレックスブランドはネイリストやセレブからも非常に人気の高いブランドです。
uka ネイルオイルニイヨンヨンゴ
出典元:@cosme様
こちらも口コミでも人気のukaのキューティクルオイル。爪の健康維持に必要なだけでなく、香りもいいのでリラクゼーション効果も期待できます。
お風呂上りなどに使って頂くと心地よい香りに包まれます。
mogans(モーガンズ) ハンド&ネイル トリートメント シトラスハーブ
出典元:@cosme様
爪を手を同時にケアできるオールインワンタイプのアイテム。天然由来の成分からできており、パラベンなど合成化学物質を使っていないので肌に優しいのもおすすめポイント。
ランキングサイトでも上位にランクインし、持ち運びもしやすいので常にバッグに入れておくと便利なクリームです。
日本最大のコスメ情報サイトである「アットコスメ」は口コミ付きで商品の解説も見れますのでぜひ参考にして頂きたいサイトの一つです。
美しい爪の為に必要なこと
最後に健康な爪を維持していく方法をお伝えしようと思います。皆さんが自宅でもできるようなケア方法ばかりです。キレイは1日にしてならずですので継続的に正しい爪の切り方やケアを続けていくことで必ずあなたの爪は美しくなっていきます。
是非実践してみて下さい。
清潔にする
爪は常に清潔なことを心がけましょう。キレイに洗う事でオイルやクリームの効果も上がります。
また爪の間の黒ずみなどは印象も良くない上に嫌な臭いの原因になったり、傷口からの感染症のリスクも高まりますので気をつけて下さい。
また、これは爪切りやニッパーも同様です。爪白癬(爪の水虫)などの爪を切った場合、消毒せず使いまわしたりすると他の部位に移ってしまうこともあります。
手も器具も常に清潔に保ち、定期的に洗浄するように心がけましょう。
保湿をする
ネイルオイルやハンドクリームには保湿をし爪の乾燥を防ぐ以外にも栄養素を浸透させ、キレイな爪が生えてくるようにする効果もあります。
入浴後や爪を切ったらこれらの保湿アイテムを使いお手入れをしましょう。
マッサージをする
オイルやクリームを使いマッサージをするとさらに効果的なケアをすることができます。
指にはツボもたくさんありますので揉みほぐすことでリラックスできたり、不安感やイライラわを抑えたりすることもできます。これも簡単ですので実践してみましょう。
爪がキレイだとあなたはもっと素敵になる
たかが爪、されど爪です。
体の末端ですので一番重要度の低い部分なのですが、人に一番見られる部分でもあるのが爪です。
まさにあなたの第一印象を決める場所でもあるので、常にキレイにしておく必要があります。
人気のジェルネイルなどはファッションの一部でありますが、爪のお手入れ(ネイルケア)は身だしなみの一部だとネイリストは思っています。
やはり割れたりでこぼこしているよりは、形が整っておりツヤのある爪の方が印象が良いのは言うまでもありません。
忘れがちなところほど気を使うのが身だしなみの基本ではないでしょうか?
男性にも人気のネイルケア
近年は男性にもネイルが広まっています。先ほども解説したように身だしなみの一つとして爪をキレイにするメンズが増えているのです。
特に営業や接客業の方は第一印象が大切です。爪にも気を抜かないようにしましょう。爪をキレイにしていると話のネタにもなりますのでいいことづくめです。
デキる男性は自分のケアにも手を抜かないものです。女性に負けないように自分磨きをしましょう。
正しい爪の切り方 まとめ
皆さんいかがでしたか?明日から正しく爪を切れそうですか?
もう一度、注意点をまとめておきます。
- 真ん中から切ってはいけない
- ニッパーや爪切りの切れ味には注意
- 切った後は乾燥しないように保湿
- 角は最後に削って丸める
- 足の親指は特に深爪に注意し巻き爪の予防を
- 爪の手入れも身だしなみの一つである
この6つのポイントに気をつけ、爪切りをしましょう。
ほんの少しの事ですが、積み重ねていけば半年後、1年後のあなたの爪の状態は確実に変わってきます。
美しい爪を手に入れ素敵な美容ライフを送りましょう。